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症例レポート 2026.06.27 約3分

腹部に急な発疹|鍼灸と陰陽バランスの考え方

この症例の読みどころ

  • 長年通院中の30代女性に突然現れた腹部発疹への対応記録
  • 痒みも痛みもない発疹の背景にあった右半身の強い筋緊張
  • 睡眠不足が陰を損ない一時的な皮膚症状を引き起こすしくみ
  • 積聚治療による筋緊張緩和と全身疲労へのアプローチ方法

こんにちは、恵比寿LOOP鍼灸院の中野です。
今回は、突然腹部に発疹が出た30代女性の症例をご紹介します。

今回の症例

患者:30代女性(会社員)

月に1〜2回、定期的にご来院いただいている患者さんです。いつも通り来院され、状態をお聞きしたところ、前日から突然お腹に発疹が出てきたとのこと。痒みも痛みもなく、これまでこのような症状が出たことはないとおっしゃっていました。

環境の変化・飲食物・睡眠時間・疲労の自覚などを確認したところ、多少の疲れはあるものの、大きな変化は見当たらない様子でした。ただ、触診で背部を確認すると、左右で筋緊張の差がかなり大きく、特に右半身の緊張が強い状態でした。ご本人も自覚があるとおっしゃっていました。

施術の内容と経過

発疹部位に直接触れないよう配慮しながら積聚治療を行いました。体全体の状態を診ながら施術を進め、右半身を中心とした背部の筋緊張の緩和と、全体的な疲労感の解消を図りました。

施術後、発疹の赤みは落ち着き、特に気になる症状もなくなりました。ただ、原因を明確にするために皮膚科への受診をお勧めし、正確な診断を受けていただくようお伝えしました。

東洋医学では、お腹は「陰」、背中は「陽」に属します。陰の面(腹部)に発疹のような陽の症状が出る場合、気温・気圧・湿度などの環境要因のほか、食事や睡眠の状態が深く関わっていることが多いとされています。今回は睡眠時間がやや少なくなっており、陰が十分に補われなかったことによる一時的な発疹だと考えました。

まとめ

✔ 痒みや痛みのない発疹でも、背部の筋緊張や睡眠状態など全身の状態を確認することが重要です
✔ 東洋医学の陰陽の概念から、腹部への皮膚症状は睡眠・環境・食事が引き金になりやすいと考えます
✔ 鍼灸で全身の状態を整えながら、必要に応じて皮膚科など専門科への受診もご案内しています

鍼灸と西洋医学はそれぞれ役割が異なります。当院ではお身体の状態を総合的に確認しながら、必要であれば専門医への受診もあわせてご提案しています。原因のわかりにくい不調でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。

文中のことば解説

積聚治療(しゃくじゅちりょう)
一般的な鍼灸とは異なり、症状の出ている部位だけでなく体全体の状態を診ながら施術を行うアプローチです。体への負担を抑えながら深部に働きかけるため、鍼が初めての方にも受けやすい治療法です。

陰陽(いんよう)
東洋医学の基本概念のひとつ。体の部位にもこの考え方を当てはめ、腹部は「陰」、背部は「陽」に属するとされています。陰陽のバランスが崩れると、さまざまな不調として体に現れると考えます。

この症例と似たお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。院長が直接お答えします。