こんにちは、恵比寿LOOP鍼灸院の中野です。
今回は、熱中症後の食欲不振でご来院された方の症例をご紹介します。
今回の症例
患者:30代女性・会社員
2日前に熱中症のような症状で仕事を早退し、頭痛と吐き気が続いたため病院を受診。点滴を受けてその日は自宅で安静にしていました。
頭痛と吐き気は落ち着いたものの、食欲が一切なく胃腸が食べ物を受け付けない状態が続きました。再度病院を受診したところ異常はなく、胃腸薬を処方されて様子を見ていましたが、体のだるさと食欲不振が改善しないため当院にご来院されました。
診察で把握した状態
来院時、体は熱っぽく赤みがあり、脈が速く、時折呼吸がつらそうな様子でした。
気になったのは発汗が少ない点でした。体にこもった熱をうまく発散できていない状態と判断しました。
施術の内容と考え方
積聚治療を行いながら、かかとにある「失眠(しつみん)」というツボにお灸をしました。
足裏は立った状態で見ると最も日が当たらない部位で、東洋医学では「陰」の要素が強い場所とされています。一方、今回症状が出ていた頭や胃腸は「陽」の部位です。
あえて陰の要素が強い足裏にお灸をすることで、体の上部にこもった熱を下げ、発散させることを狙いました。
経過
後日来院された際に「その日お腹が空きすぎて、久しぶりにしっかり食べられた」と報告いただきました。
まとめ
✔ 熱中症後の食欲不振は体にこもった熱が原因のことがある
✔ 発汗を促し熱を発散させることで胃腸の回復につながった
✔ 足裏の失眠へのお灸で当日中に食欲が回復
夏の暑さから様々な症状が引き起こされることがあります。気になる方は一度ご相談ください。
文中のことば解説
失眠(しつみん):かかとの中央にあるツボです。不眠や足の疲れに用いられるほか、体の熱を調整する目的でも使われます。
陰・陽:東洋医学の基本概念です。陰は冷・静・下などの性質、陽は熱・動・上などの性質を表します。体のバランスを整える際の指標となります。
積聚治療:体全体のバランスを整えることを目的とした当院の鍼灸治療です。