なぜ、ほぐしても変わらないのか
肩こりは日本人にもっとも多い身体の不調のひとつです。「マッサージに行くとその日は楽になるが、数日でまた元に戻る」という方が多くいます。
その理由のひとつは、筋肉の緊張はあくまでも「結果」であり、「原因」ではないからです。肩や首の筋肉が張り続けるのには、何らかの理由があります。姿勢のクセ、自律神経の乱れ、内臓の疲弊、気血の滞り——こうした全身的なバランスの崩れが、肩こりというかたちで表れていることがほとんどです。
東洋医学から見た肩こり
東洋医学では、肩や首のこりを「気の滞り(気滞)」や「血の不足(血虚)」として捉えます。体の中を流れるべきエネルギー(気)や血が、何らかの原因でうまく巡らなくなったとき、筋肉は緊張し、こりや痛みとして現れます。
また、首・肩の筋肉は自律神経系と密接に関わっています。ストレスが多い時期、睡眠が浅い時期に肩こりが悪化しやすいのは、このためです。
当院のアプローチ
当院では、肩や首だけを局所的にほぐすのではなく、なぜそこに緊張が生まれているかを脈診・腹診で読み取るところから施術を始めます。
専門とする積聚療法は、一般的な鍼灸とは異なるアプローチで、症状の出ている部位ではなく体全体の状態を診ます。体への負担を抑えながら深部に働きかけることで、その場限りの変化ではなく、根本からの改善を目指します。鍼が初めての方、鍼が怖い方にも安心して受けていただける施術です。
✔ 肩こり・首こりの多くは、局所ではなく全身の状態から生まれている
✔ 東洋医学では気・血の滞りとして捉え、体全体のバランスを整える
✔ 積聚療法によるアプローチで、ほぐしても戻らない慢性的なこりに対応
文中のことば解説
気滞(きたい):体内を流れる「気」(エネルギー)の流れが滞った状態。気滞が続くと、筋肉の緊張・痛み・倦怠感などが起こりやすくなる。
脈診(みゃくしん):手首の脈の微細な響きから、体内の状態を読み取る東洋医学の診断法。
腹診(ふくしん):腹部の緊張や弛緩を触ることで、内臓の状態や体のバランスを確認する診断法。