電車の中や人混みで突然の動悸・息苦しさ・めまいが起きる。あの感覚がまた来るかもしれないという恐怖から、外出が怖くなってきた——パニック障害はそうした「発作への予期不安」が積み重なり、日常生活に大きな支障をきたす状態です。
精神科・心療内科での治療を続けながらも「薬だけでなく体の根本から整えたい」という方が当院にも多く相談にいらっしゃいます。
東洋医学から見た「パニック障害・不安感」
東洋医学では、パニック障害や慢性的な不安感の背景に「心(しん)・腎(じん)・肝(かん)」のバランスの乱れがあると考えます。
① 心腎不交(しんじんふこう)——上下のバランスの乱れ
本来は「腎の水(陰)」が「心の火」を冷ますことでバランスを保っているのですが、このバランスが崩れると、動悸・不眠・強い不安感・のぼせが現れやすくなります。パニック障害に多いパターンのひとつです。
② 肝気鬱滞(かんきうったい)——ストレスによる気の滞り
長期間のストレスや緊張が続くと、気の流れが滞り、胸の圧迫感・息苦しさ・イライラ・のどの詰まり感などとして現れます。「常に何かに追われているような感覚がある」という方に多いパターンです。
③ 気虚・腎虚(ききょ・じんきょ)——エネルギー不足による不安定
体の根本的なエネルギーが不足すると、些細なことに過敏になったり、漠然とした不安感が続いたりします。「疲れているのに眠れない」「音や人の視線が気になる」という方に見られることがあります。
当院でのアプローチ
パニック障害・不安感の施術では、脈診・腹診で現在の「心・腎・肝」の状態を確認したうえで、自律神経のバランスを整えることを軸に施術を組み立てます。
体への負担を抑えた施術のため、施術中にリラックスして眠ってしまう方も多く、施術後に「体が軽くなった」「呼吸がしやすくなった」と感じていただけることが多いです。
精神科・心療内科での治療(薬物療法)と並行して受けていただくことが可能です。「薬を減らしていきたい」という場合も、担当医と相談しながら無理のないペースで進めることをお勧めしています。
まずは体の状態を確認するところから、お気軽にご相談ください。
まとめ
✔ パニック障害・不安感は「心・腎・肝のバランスの乱れ」として体の根本から整える
✔ 自律神経の安定を軸に、動悸・息苦しさ・慢性的な不安感にアプローチする
✔ 精神科・心療内科の治療と並行して受けることが可能
文中のことば解説
心腎不交(しんじんふこう):東洋医学で、上部の「心(火)」と下部の「腎(水)」のバランスが崩れた状態。動悸・不眠・強い不安感・のぼせが現れやすい。パニック障害や不眠に関係が深い。
肝気鬱滞(かんきうったい):ストレスや抑圧された感情で気の流れが滞った状態。胸の圧迫感・息苦しさ・のどの詰まり感・イライラとして現れる。自律神経の乱れと深く関連する。
気虚(ききょ):体のエネルギー(気)が不足した状態。疲れやすい・過敏になる・漠然とした不安が続く、という状態に関係する。
予期不安:パニック発作を経験した後に「また発作が来るかもしれない」という恐怖が続く状態。この予期不安が行動範囲を狭め、生活の質を大きく低下させる。