スポーツで繰り返し使い続けた部位の慢性痛、一度負ったケガの後遺症、手術後のリハビリがなかなか進まない——こうした悩みを抱えながら競技を続けているアスリートや、日常的に体を動かすことが好きな方から多くご相談いただいています。
「電気・マッサージ・ストレッチはやっているけど、なかなか変わらない」という段階で鍼灸を試していただくことで、回復のペースが変わることがあります。
東洋医学から見た「スポーツ障害・術後回復の停滞」
スポーツ障害や術後の回復停滞には、東洋医学的に次のような状態が関与していることが多いです。
① 瘀血(おけつ)——古い血の滞り
打撲・捻挫・手術などの後、患部に「古い血(瘀血)」が滞ると、慢性的な痛み・重さ・動きの悪さが続きます。「時間が経っているのに痛みが残る」「天気が悪いと古傷が痛む」という場合はこのパターンが関係していることが多いです。
② 気血の不足——回復力そのものの低下
激しいトレーニングや手術・入院によって体の消耗が続くと、回復に必要な気と血が不足します。「治りが遅い」「疲労が抜けない」「筋肉がなかなかつかない」という状態はこのパターンに近いことがあります。
③ 筋緊張・経絡の滞り——局所の血流・神経伝達の低下
慢性的な筋緊張や同じ部位の繰り返し使用により、経絡(気血の通り道)の流れが滞り、局所の回復が遅れます。柔軟性の低下・動作時の引っかかり感・神経症状などに関係します。
当院でのアプローチ
スポーツ障害・術後リハビリへの施術では、患部だけにアプローチするのではなく、体全体の気血の状態・消耗具合・回復力を脈診・腹診で確認したうえで施術を組み立てます。
「試合・競技の前後に体を整えたい」「オフシーズンに体の土台を作り直したい」という使い方も可能です。また、整形外科・リハビリ施設との並行受診も歓迎しています。
回復の停滞を感じているタイミングで、一度体の状態を確認してみることをお勧めします。
まとめ
✔ スポーツ障害・古傷の慢性痛には「瘀血(血の滞り)」が関与していることが多い
✔ 術後の回復停滞には「気血の不足」と「局所の経絡の滞り」の両面からアプローチする
✔ 整形外科・リハビリとの並行受診も可能。競技中・オフシーズン問わず対応する
文中のことば解説
瘀血(おけつ):東洋医学で、血液の流れが滞って固まった状態。打撲・手術・慢性的な冷えなどで起こりやすく、慢性痛・動きの悪さ・暗紫色の変色などとして現れる。「古傷が天気で痛む」はこの状態と関係が深い。
経絡(けいらく):東洋医学で、気血が全身を巡るための通り道。経絡が滞ると、その流れる先の筋肉・関節・臓腑に不調が起きると考える。鍼灸は経絡上のツボに働きかけることで滞りを解消する。
気血(きけつ):東洋医学における「気(エネルギー)」と「血(栄養・血液)」の総称。どちらが不足しても体の回復力・免疫力・体力が低下する。